今年も行者ニンニク採りの季節となりました

北海道に住んでいた頃に、雪解けが進むと最初に出てきて、よく採りに行ったのが、この笹みたいな草の行者ニンニクです。こちらでも雪が溶けるとまずはこれを採りに行きます。ルーマニア語では、昨年11月の記事「行者ニンニクのエキスをコロナウイルスの症状に使ってみました」に記載した通りレウルダ(Leurdă)と言います。

(行者ニンニク)

昨年はシナイア(Sinaia)へ採りに行くのが少し出遅れて、5月の最初になってしまったので、行者ニンニクも少し大きくなりすぎて硬くなっていました。もう花芽も落ち葉の上に出ていました。

そのため今年はこの4月の15日に行ってみました。天気もよく、ポカポカ陽気で防寒ジャケットも要りません。

昨年と同様に市街地の一番上にあるゴンドラのリフト乗り場まで自動車で上がります。昨年はこの時期にまだ駐車場が開いていなくて無料で適当な場所に停められたのですが、今年は早々とオープンしていて、駐車料金(20レイ、約520円/日)が必要でした。

(駐車場の立て看板)

単なる路上駐車です。この日は平日なのに、カルパチア山脈の稜線でスキーやスノーボードをする人々がゴンドラリフトに乗るために、すでに駐車でいっぱいでした。

(稜線から降りてくるゲレンデコース)

ゴンドラリフトの乗り口を素通りして、ゲレンデを歩いで上がります。まだ雪がありますが、これは人工雪で、山の他のところにはどこにも雪がありません。

(高山植物の花)

今年は雪が無くて、こうした高山植物の花も早いようです。名前はわかりません。

(スノードロップの花)

いつも行者ニンニクを採る沢筋の場所へ着きました。白い小さなスノードロップの花があちこちに咲いています。

(クリスマスローズの花)

同じ場所に行者ニンニクと混じってクリスマスローズの花も群生しています。色が地味なので、踏んでしまいそうです。

(行者ニンニクの群生)

日当たりのいい谷筋のあまり急でない斜面で少し乾燥しているところの方がやたら大きくならなくて、食べるにもちょうどいいです。

行者ニンニクはこの出始めの柔らかい時なら、生でも食べれます。刻んで冷凍して保存もできます。ペーストにして保存瓶に入れておいても、酸化しにくいので重宝します。

前回のこのレウルダの記事に書いた通り、チンキ剤を飲んでも血流をよくしたり、いろんな効果があります。まだ自家野菜のないこの時期にはとても助かります。