突然の断水

二日ほど前に、水道の水がチョロチョロになったと思ったら、全く出なくなりました。こうした断水は、道路工事や家への引き込み工事などでよくあるので、そのうちに復旧するだろうと、何もしませんでした。

ところが二日目の昼になっても出ません。今の借家へ引っ越ししたばかりの頃なら、家主がこちらを気づかって断水の原因とか、いつ頃に復旧するのかをスマホのメッセージで知らせてくれたのですが、この頃は忙しくてさっぱりです。

もしも自分のところだけが断水していたら、早く家主に連絡して、何とかしなくてはいけません。ちょうど雪も積もってとても寒くなったので、そうなると大変です。

（雪自体は少ないけど、とても寒い）

よく行き来のある隣家のおばあさんは、病気で孫娘の家に行ったきりで、何か聞くこともできません。

インターネットで何か情報が無いか、水道会社や他のローカルなニュースサイトを見ても、こんな断水くらいのことではニュースになりません。

それで、水道会社へ電話してみました。あらかじめメモに書いておいた質問を、電話に出た女性にゆっくり言うと、とても早口な返事が返ってきました。

なんとなくわかったのは、街全体が断水していると言うことだけです。原因とかいつ復旧するかとかは、聞き取れず、電話はさっさと切れました。

おそらくこんな問い合わせがけっこうきているのでしょう。いくらのんびりしているルーマニアの人々でも、二日に渡って断水したら、日常生活に支障が出ます。

飲料水も足りなくなったので、街の南にある大きなスーパーへ買い出しに出ました。

その手前に、大きな池があり、そこへ水が流れ出る湧き水があります。その周りに自動車がたくさん駐車していて、大きなペットボトルに湧き水を入れる人々の長い行列ができていました。

雪は降るし、気温も低い中、何か互いに話して笑いあっているところはルーマニアらしいです。

ここの湧水は直接は飲めないので、台所やトイレで使う生活水用に汲んでいくのでしょう。飲み水を買ってきたら、暗くなる前にそこへ私も並ぼうと思っていました。

家に戻って、電話で聞き取れなかった内容がどこかに掲載されていないかと、水道会社のホームページを端からはじまで全部見たのですが、それらしき記事はありません。

しかし市役所のホームページに、今回の断水の原因と復旧予定を記載したPDFファイルが写真で、掲載されているのを見つけました。

文字をコピペできないので、パソコンのキーをたたいて、文字をグーグル翻訳に入れます。

大まかにわかったのは、浄水場の何かの設備が壊れて、その復旧に少なくとも48時間はかかる、とありました。

しかしもう土曜日の夕方です。まだ水は出ません。そして明日は日曜です。果たして日曜に復旧作業はするでしょうか。

何年か前にも、いくつかある浄水場の一つに、検出されてはいけない菌が水道で見つかって、街のすべての水道が使用禁止になったことがありました。この時は水が出るものの、飲めません。

この時には、家主からの連絡で、沸騰させて7分以上おけば大丈夫だと言います。この時にはまだ卓上の蒸留水を作る器具を使っていなかったので、鍋やヤカンでせっせと水道水を煮沸したものでした。

さて深夜になってもまだ水が出ません。もうトイレにも困ったので、寒い中、湧き水のところまで行って水を汲もうと思いましたが、まだ行列があると、寒くて風邪をひきそうです。

もうこうなったら、雪を鍋で溶かしてトイレに使いました。

さて、日曜の、昨日の朝、早起きして池の脇の湧き水のところまで行こうとしましたが、その前に水が出るか、やってみました。

まだチョロチョロでしたが、とにかく出続けて、しばらくしたら、元の水圧で出るようになりました。

確かに48時間で復旧しました。もうこれで、水汲みに行かずに済みました。やれやれです。