水道蛇口用パッキンを探して

水とお湯を一つのレバーで混合して出せる蛇口がとうとう水漏れしてきて、キッチン台が水浸しになってやっかいです。こんなことまでは、家主に頼むより、自分で水栓金具用の交換パッキン(丸型)を見つければ早いし、なんのこともありません。

(よくある混合水栓)

かなり年季が入っていて、シンクの下から見ると、金具の下側は水漏れで錆びて真っ赤になっています。漏れるのは混合水が上に出るところの止めネジの部分です。それを引き抜くと丸型のパッキンが二重に入っていて、そのゴムが硬化して弾力がありません。

さてこれらをルーマニア語で何と言うのか見当がつきません。英語のgasketをとのまま訳すとgarnitură(ガルニトゥーラ)と出ましたが、これは確か「副食」の意味だったような。逆にこれをオンライン辞書で引くとside dish (おかず)となります。堂々巡りでよくわかりません。

こう言う時には現物を持って行って、「これはありますかAveți acesta?」と聞くのが一番です。店の人は珍しい東洋人がこんなもの探していると、よく助けてくれます。

しかし最初の店でも見つからず、それらしき水栓金具を置いている店を片っ端から入って聞いて見ますが、なかったり、ちょうどいい口径のが売り切れていたりします。

簡単に見つかるかと思っていましたが、4軒ほど回っても手に入りません。もう諦めかけた時に、以前に道を間違えて袋小路に入って、アパートの人から「どこへ行きたいの?(Unde vrei să mergi?)」と半分からかい気味で聞かれたところで、その入り口に最近できたらしい小さな店を見つけました。

(新しい水道材料店)

プレハブの小さい倉庫ほどの大きさです。窓が大きく付いているので、外から売っているものが見えますが、種類があまりなさそうです。それでももしかしたらと中に入って、水栓と古いパッキンを見せて聞いてみました。

店主らしき女性が、いろんな口径の丸型パッキンの入っている小さな箱を出してきて、サイズを合わせてくれます。そして良さそうなのを見つけました。二つで50バニの硬貨一つ(1バニは1レイの100分の1)で約14円です。かなり安いです。

少し中心街から離れたこの店を忘れないために写真に撮って、スマホの地図アプリに場所を落としておきます。これでまた何かあったら、ここに来れます。さっそく家に戻ってなんとかはめてみて、漏水が止まりました。

コロナウイルスの影響で、ただでさえ店が減っているのに、果たしてこれでやっていけるのか心配になるほどの店です。しかし一般の人よりも水道やガス工事の職人が買いにくるようなところので、小さくても専門店の強みもあるのでしょう。

漏水を直したこの混合蛇口は、レバーの部分も動きが怪しくなってきているので、その時にはここにまた来ることにします。