日本にあるのにルーマニアに無くて、どうしても欲しいもの

謎かけみたいですみません。ルーマニアに移住してきて、スーパーや小さな雑貨店など、あちこちで探したのに、どこへ行ってもこれが見つかりません。

(便座カバー)

トイレの便座カバーです。

近所のルーマニアの人の家に行っても、公共の有料トイレでも、スーパーマーケットやショッピングモールのトイレでも、どこへ行っても使ってません。

だからなのか、どこへ行っても売ってません。仕方なく、ポリエステルの毛糸を編んで作りました。形がちょっと歪んでいます。

ここの家主さんは、それでも木製の便座を据え付けてあって、まだマシな方です。他の家では多くは陶器かプラスチック製です。

夏はそれでもいいのですが、冬はバスルームの窓を換気と結露防止のために、窓かあるいはドアを少し開けておくことが多いので、便座もとても冷えます。

心臓に悪いです。これだけでも血圧が上がります。しかしこの手編みのカバーでひと安心です。

ルーマニアの借家では、とても古かった一軒の借家を除いて、壁の厚さが約30cmもあって断熱がとてもいいです。

これは厚い発泡スチロールの板を外壁に貼り、さらにカラーモルタルで仕上げるので、気密が良くて、熱も逃げにくくなっているためです。

どの家でも、厚いペアガラスの窓とドアが入っていて、冬仕様になっています。

移住当初は冬にマイナス20℃になる日がよくありました。だいたいはマイナス10℃くらいでした。最近はこれほどには冷えません。

しかし、気密がいい代わりに家の中に湿気がこもるとなかなか出ていかないので、トイレとか、あまり使わない部屋の壁に結露して、放っておくとカビが生えます。

ちょうど北海道の比較的新しい家に似ています。

それに天然ガスが自国でとれるので、多くの家では暖房をケチりません。最低でも25℃以上の室温を保ってます。

しかも道路に面した窓以外ではカーテンもつけない家が多いので、最も寒い日でも、Tシャツ姿で家に居るのをよく見かけます。

それは昨年からのガスや石油の値上がりでも変わらないようで、私宅のように、節約のために18℃を上限にするようなことは間違ってもしないようです。

でも、薪を使った伝統的な暖房のソバsobaというのを併用する家もあって、ルーマニアではよくある突然の停電の時に活躍しています。

とにかく、日本人のように痩せている人もいるので、便座カバーを使わないのは、体格によるのではなく、暖房代を気にしないで、家の中を温めているためでしょう。

こんなに便利でお尻を冷やさないで済むものでも、ルーマニアの人々が使わないはずです。