街路樹のどんぐりと子供の入学

マロニエのような街路樹が近くのバス通りにあり、それにイボイボのついた厚い皮で覆われた実が毎年たくさんなります。そこから落ちるどんぐりに似た実が道路に落ちているようになりました。

(街路樹の実)

見るからにどんぐりです。ところが毎年これが道路のそこら中に落ちているのに、クルミと違って誰も拾いません。その季節になっても、市場でも売っていません。

以前に近所の人に聞いたら、誰も食べないといいます。でもこの実をよく乾かしてクローゼットに入れると防虫になる、と言ってました。

(葉の枯れかかった街路樹)

街路樹は今年の夏の高温と雨不足で、枯れかかった葉が目立ちます。

市から委託された会社が、道路の落ち葉やどんぐりの掃除をするので、その作業をする人々が箒を振り回しています。

先週に小学校の入学と授業が始まりました。長い夏休み明けからの新学期です。9月入学なので、入学したての子供たちはまだ制服を着ています。

どんぐりを拾っていると、親に迎えられた子がちょうど帰宅するのに、のんびり歩いているのを見かけました。

(帰宅途中の小学生)

制服といっても、この暖かい季節用のものらしくて、入学からしばらくの間しか見かけません。明るいチェックのベストが目立ちます。

男の子も同じような服装で濃いチェック柄のズボン(あるいは半ズボン)をはいています。制服というよりはお祝いの時の服のようなものでしょう。

学用品を入れるリュックをお母さんが代わりに背負っていて、日本のランドセルよりずっと軽そうです。

この年代以降では、小学校でもその後のリチェウ liceu(高校)でも制服は見かけません。高校生になると、周りの若い人々とあまり区別がつかないほど、いろいろな服装をしています。

昼食頃になると、街の中心にあるカルフールの店内は、近くの高校生がたくさん来て、パンやサンドイッチ、それに飲み物などを買うので、レジにいつも以上の行列ができます。

ここでも買い物数の少ない客は、たくさん買っているお客さんに、順番を譲られて、先にレジを終えるようにしてもらえることがあります。

私もすでに年配者のようなものなので、1〜2品の買い物では、カートにたくさん商品が入っているお客さんが、先に行って、と通してくれて、助かることがあります。

しかし高校生らはあまりその恩恵にあずかりません。

バスの中でも、若い人は誰に言われるでもなく、年配者や女性に率先して席を譲っているのを何度も見かけます。

移住したての頃には、こうしたことやレディーファーストの習慣がよくわからなくて、逆に店のお客さんや店員さんから叱られたこともあります。

私がアジア人だからではなく、女性とお年寄り、幼児を抱えている人らを優先するルールがわかっていなかったからです。

子供らはそうしたことを早くからよく躾けられているようで、ごく普通にそうしています。

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