ルーマニアの住宅建築

近くで住宅の建築が始まっていました。日本で2×4工法の家を自分でハーフビルドをしたことがあるので、ルーマニアでも家の建築には興味があります。

(建築中の家)

近所で空き地の藪が払われたと思ったら、もうこんなに進んでいました。それまでに基礎工事を一度見ただけです。

この家の基礎はコンクリートを床面一面にはっていたので、地下室はなく、それで日本で言う床下というのがありません。排水や給水は基礎床コンクリートを打つ前に配管してありました。

ただ、地下室を作る家も多いので、そうなると、1階の床は地下室の天井となり、これもコンクリートでそれを敷き詰める場合が多いです。

家の骨組みは、鉄筋を組んでコンクリートの柱を巡らして、その上にまたコンクリートで2階の床をはります。

窓やドアをつける壁は、写真にあるように、一抱えもある大きなサイズのレンガをコンクリートで接着しながら積んでいきます。

この家はもう外壁をそれで終えていました。ただし、レンガは中空になっていて大きさに比べて軽いものです。その中空の空気がコンクリートで閉じ込められることになります。

このレンガの厚みが20cmはあります。かなり厚いですね。

窓は多くの家が樹脂製の二重ガラスを使っています。ガラスの間が2〜3cmはあるので、日本で見かける二重ガラスのサッシ窓より厚く重いです。

今の借家も同じで、断熱性能はかなりいいです。外壁はこのレンガの上にさらにモルタルを塗って表面を均したあと、厚さ20cmほどの発泡スチロールの板を全面に貼ります。

この発砲の板があると無いとでは断熱性が格段に違ってきます。

以前にこの施工がなかった古い借家に住んでいた時には、冬季にいくら暖房をつけても熱が外へ逃げてしまい、天然ガス代が家賃分もすることがありました。

また内装で壁に石膏ボードを貼ることも多いので、合計で壁の厚さは50cmにもなります。これほど壁を厚くするので、冬には暖房をつけながら、家の中でTシャツ一枚でいるのを見かけることがよくあります。

家が大きいところでは、大家族で住む場合もあります。

私の隣家も同じような三階建で、写真の家よりさらに大きく、3世代が同居しています。しかも若い世代は兄弟夫婦もいて、小さい子供が合わせて4人います。

ただ同居していると言っても、食事や他の全てを一緒にしているのではなく、二階に上がる階段は外に付いていて、アパートのように独立して居ます。

昨日は日曜で、隣家では家族中がそろって家の外でバーベキューをしていました。音楽もルーマニアの伝統的な曲を大音響でかけて、踊ったり歌ったりしてとても賑やかです。

家族が多いので、普段はそれぞれ別の暮らしを同じ家でしていても、こうした楽しみの時には皆が出てきて、盛大にやっています。

話がそれました。上の写真の家の建築が進んだら、また記事にしてみます。